取締役会全体としての知識・経験・能力のバランス・多様性・規模に関する考え方/役員選任理由

取締役会として、多面的な視点・豊富な経験・専門性を持ち、それらを柔軟な思考により当社の経営に反映することができるメンバーで構成し、これらの知識、経験、能力等のバランスが適切に保たれることが重要と考えております。各取締役・監査役が有している知識・経験及びコンピテンシー上の強み等については、以下のとおりスキル・マトリックスを作成しておりますのでご参照ください。

また、役員の選任理由は定時株主総会招集ご通知をご参照ください。

取締役会の実効性評価

取締役会の実効性に関する評価結果の公表

1. 評価の基本方針

 

取締役会の実効性について評価を実施する意義は、取締役会における課題の把握と課題解決に向けた適切な対応によって、より質の高い経営を実現し、さらなる企業価値の向上に資することにあると考えております。
このことから、取締役会自身の自己評価だけでなく、取締役会を俯瞰し、客観的な立場から取締役会の実効性について評価・分析したうえで、取締役会自身が行動していくことを基本方針として取組んでまいりました。

2. 評価の方法・プロセス

外部専門機関の導入
本方針に基づき、2017年度から、取締役会の実効性評価を専門とする外部機関による評価・分析を実施しており、2024年度においては取締役へのインタビュー、取締役及び監査役全員を対象とした質問票の作成及び回答の集計、質問票への回答結果を踏まえたレポートの作成を実施致しました。
取締役会と利害関係のない第三者を評価のプロセスに導入することで、匿名性の確保と忌憚のない意見の引き出しが行われ、評価の客観性を確保しております。

当社オリジナルの取組み
外部機関の導入に加え、社内の経営幹部候補者育成研修の受講を終了した従業員から選抜し、経営会議、取締役会へのオブザーブ及び取締役会へのインタビューを通じて評価する従業員評価を当社オリジナルの制度として導入しております。
この従業員評価は従業員の視点を評価に反映するだけでなく、経営人材の育成という面においても重要な取組みであると位置づけています。

これら各評価結果をとりまとめ、取締役会へ報告いたしました。取締役会は、当該報告内容を分析・検証し、取締役会の強みと課題について認識の共有を図るとともに、課題の解決に向けた具体的なアクションプランを進めております。

3. 分析および評価の結果概要

 

各評価および取締役会での議論の結果は次のとおりです

高評価項目
以下の項目については、取締役会において高い実効性を発揮していると評価しており、今後も引き続き維持向上に努めていくこととしております。
❶ 中長期視点を持ったグループ共通の経営課題の検討と推進
❷ 社外取締役が中心となる指名・報酬委員会における実効性の向上

課題と認識した項目
以下の項目については、課題として認識しております。課題解決に向け、アクションプランを設定し、実行・検証を繰り返すことで、取締役会の実効性をより高めてまいります。
❶ 経営ボードによるリーダーシップチーム活動の継続によるグループ重点課題への取り組み
❷ 社外役員の知見活用の継続
❸ 多面的な視点での企業価値向上に向けた議論の実施

4. 前年度に課題と認識した主な項目の改善状況

 

2023年に実施した取締役会実効性評価によって指摘を受けた課題に対し、2024年に実施した取組みは以下のとおりです。

 

❶ キャッシュアロケーションをより意識した中期経営計画審議の実施

計画審議において、不採算事業・グループ全体での投資計画に関する議論を実施しました。他方、事業を取り巻く内外環境の変化に関する議論に集中せざるを得ない状況が多く、中長期を見据えた議論の深化が不足していた点を課題として捉えております。この点についてはアクションプランに設定し、継続して取り組んでまいります。

 

❷ 中長期的な経営ボードの多様性拡張と社外役員の知見活用

独立社外役員ミーティングやオフサイトでのディスカッションの場を設定し、多面的な視点での企業価値向上に向けた議論を実施しました。また、グループ新体制に関する意思決定では、社外役員を中心とした委員会機能が取締役会での意思決定の妥当性にも寄与いたしました。

 

❸ 経営ボードの更なるリーダーシップの発揮

グループ重点課題を設定し、構造改革・戦略についてオフサイトミーティングの場で議論を実施しました。このオフサイトでの議論により取締役会が効率的に運営される一助となりました。本取り組みを継続して行うべく、アクションプランに設定し取り組んでまいります。